昨夜はブログ記事にしたということもあって、FNS歌謡祭を最初から最後まで観ていました。私のような中年には80年代を懐古するようなVTRを面白く観ることが出来ましたが、一方で新たな発見もありました、驚きもありました。
King Gnu、昨夜のFNS歌謡祭に出演されていましたね。私はそのパフォーマンスを観て正直固まってしまいました。うまく言葉で言い表せないんですけど…、なんだかメロディもさることながら詩の世界観が凄いというか…自分の好きな詩人である中原中也が歌っている、そんな印象を受けました。中原中也って誰?ってな感じでしょうけど…
King Gnuのメンバー
常田大希(ギター・ヴォーカル)
バンドの中心メンバーで、某ビールのCMでもお馴染みですね。東京藝術大学出身(中退)なんですね、いきなり凄いな。
5歳からチェロを始める。え?チェロ?既に5歳の時からかなり普通の5歳児とは違う活動をされたいたようですね。あの世界の小澤征爾さん主催の音楽アカデミーにチェロ奏者として在籍されていたとのこと。生半可な腕じゃ、世界の小澤征爾の門を潜ることは出来なかったでしょう。
ここまでの経歴ですと、今のKing Gnuとあまりにもかけ離れていますけれども、大学を中退されてバンド活動を開始、幾多のメンバーチェンジを経て、2017年にKing Gnuとしての活動を開始されています。
勢喜遊(ドラムス・サンプラー)
ドラムスの勢喜遊さん。この方の両親はプロミュージシャンです。まさにサラブレットですよね。
親って当たり前ですけど子供の将来を心配するじゃないですか。でも、勢喜遊さんのご両親は、勢喜遊さんが高校卒業後、『何かやりたいなら早く東京に行けば?』と言い放ったそう。う〜ん、やっぱり普通ではないですよね。
しかしその言葉が勢喜遊の背中を押し、常田大希さんと出会うことになります。
新井和輝(ベース)
14歳からベースを始める。私も同じ時からギターを始めました。しかし、その後の動きが私と新井和輝さんとでは月とスッポン!
新井和輝さんは高校と大学で二人のプロベーシストに師事されています。自分は絶対にプロになるんだ、という気概が伺えますよね。プロになる人って、どの世界においても『考えがブレない』んですよね。なかなか出来ることではないですよ、自分で自分の人生の道を切り開いていくというのは…
井口理(ヴォーカル・キーボード)
常田大希さんと小学校、中学校、東京藝術大学(ご卒業されています)まで出身が同じと、ミスチルのメンバーが近しいという記事も書きましたけれども、ここにもいました。これは運命ですよね、まさに。それも奇跡的な出来事なんですよ。
常田さんが中退していた東京藝術大学の学園祭に行った時に、出店の客引きを行っていた井口さんと再会、それがきっかけでKing Gnuのメンバーになるんです。客引きも重要ですね!(いや、そんなことじゃないだろ…)
King Gnuの音楽
昨夜のパフォーマンスを観て感じましたけど、彼らの曲ってものすごい異彩を放っていると思うんですね。ロックでもない、ポップでもない、ヒップホップでもない、ましてや歌謡曲でもない。ジャンル的に一番近いのはオルタナ…なのかな?ん〜それもなんかしっくりきませんね。
はい、そういうところが異彩を放っているということなんです、私としては。どんなジャンルにも当てはまらない、逆に解釈すると変幻自在なのかもしれません。ヴォーカルはファルセットを多用していますし、壮大なオーケストレーションもあります。こんなバンドは他には見当たりませんね。少なくとも日本においては。
曲を生み出す苦しみ
どの世界でもプロっていうのは上手くて当たり前、それが最低条件だと思います。最近はYouTubeなどで、プロ顔負けのギター演奏をしている動画もたくさんありますよね。
でも、それは練習してギターが弾けるようになっただけであって、プロというのは自分で曲を作り世間を納得させなければなりません。これがとんでもない大仕事。
日本人アーティストではほとんどありませんが、外国のミュージシャンでは、アルバムの制作プロセスをドキュメンタリー化したりしています。
エアロスミス、メタリカ。洋楽ロックが好きな人なら知らない人はいないモンスターバンドである両雄ですが、メンバー間の確執やアルコール依存症との闘いだとか、観ているとプロミュージシャンは、曲をまさに命を削りながら作っていると思わされます。
それKing Gnuにとっても何ら変わらないことだと思います。いや、インタビューした訳ではないので憶測ですけど、あんな曲がポンポン作れるわけがありません!
King Gnuの世界観が垣間見えるかもしれない〜NHKスペシャル放送決定
そんなKing Gnuの音楽制作のドキュメンタリーが、来年1月8日にNHKスペシャルとして放送が決まりました。これは見逃せませんね。『NHKは2030未来の分岐点』としてNHKスペシャルをシリーズ化。ナレーションはあの森七菜さん!テーマ曲を常田大希さんが務めます。今、世界が直面しているあらゆる問題をテーマに展開されるこのシリーズ。当然、常田大希さんが、そのテーマを音楽でどう表現するか、これは見逃せません!常田大希さんだけの登場のようですが、King Gnuの世界観が垣間見えるのは間違いありません。
皆さん、正月ボケして見逃さないように!
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