ラーメンの神様と称される山岸一雄さんが創業した「大勝軒」。ラーメン好きな人なら一度は食したことがあるに違いない超有名店です。
山岸一雄さんが亡くなられたあと、その大勝軒から暖簾分けという形で「株式会社大勝軒TOKYO」が設立されました。
今、株式会社大勝軒TOKYOの社長からパワハラを受けたとして、店長経験もあるもと従業員が、会社を相手取って裁判を行っていることが分かりました。
判明したのは、暴力の他にスタンガンを従業員の顔面に押し付けるという壮絶パワハラの実態でした。
大勝軒TOKYO「顔面にスタンガン攻撃の壮絶パワハラ」
原告の元従業員は、同社の千葉県の店舗で2015年2月からアルバイトとして働いたのち、2018年3月に入社しました。
入社後、他店での勤務を経て、2019年11月から2021年1月7日まで「大塚大勝軒」(同社の提携事業店)の店長として働いていました。
そこで、社長から日常的に蹴られたり、タオルを投げられたりする暴力やパワハラを受けたと主張しています。
中でも驚かされるのは、大勝軒TOKYOの社長が、ミスを犯した従業員に命じて、自らの顔にスタンガンで電流を流させる行為を繰り返していたという壮絶なパワハラの実態です。
この驚きのパワハラ動画は、2019年3月4日に、社長から原告に送られてきたもので、社長が別の従業員に撮影させたものだそうです。
このように発言した男性従業員(原告とは別人)が、バチバチと鳴るスタンガンを顔にあてると、あまりの痛さに顔に手を当て、後ろにのけぞる様子が映っています。
このパワハラ行為を行っているのが、大勝軒TOKYOの社長本人なのかについては、まだ確証が得られていませんが、次のような言葉を発して、さらにスタンガンを顔面に当てさせ電流を流させています。
どんな理屈なのでしょうか?理解不能です。
通常であれば、パワハラの現場は第三者には見られたくないものだと思うのですが、この動画は、敢えてその記録を残しているように思えます。
しかもこの動画が、大勝軒TOKYOの社長から原告にわざわざ送られてきたということも、理解が及びません。
大勝軒TOKYOの社長としては、「おまえ(原告)だけじゃない、みんな耐えているんだ」とでも言いたかったのでしょうか?
なお、原告も2018年9月ころ、スタンガンを当てることを命じられ、動画と同じように自分の顔面に電流を流したところ、大きな痛みを感じたということです。
ひどいのは、この時原告は何もミスを犯してないということです。もちろんミスを犯しても、スタンガンで顔面に電流を流すなどという行為は許されざるべきものではありますが、この時原告は、従業員のスタンガン被害現場に居合わせた際に「痛いのかな」と口にしたところ、やってみろと指示されたそうです。
大勝軒TOKYOって、恐ろしい集団なんですね。
大勝軒TOKYO「スタンガンパワハラ社長は田内川真介氏か」
大勝軒TOKYOのHPを見てみましょう。
私も、山岸一雄さんが起こした大勝軒、いわゆる池袋大勝軒から暖簾分けしたお店のもりそば、いわゆるつけ麺ですね、それを何度か頂いたことがあります。
とんでもない麺のボリュームと、甘酸っぱいつけ汁の組み合わせがなんとも言えない旨さなんですよね。確かに山岸一雄さんが確立した「味」は、各店舗によって多少の違いがあれこそ、継承されていると思います。
しかし山岸一雄さんが数百人にのぼると言われる弟子たちに教えたであろう「心」はどうでしょうか?
少なくとも、今回の大勝軒TOKYOのパワハラ問題の件で、一部の幹部社員が暴走していることが明るみに出たと思います。
天国の山岸一雄さんも、きっと泣いていることでしょう。
この一連のパワハラの首謀者とされているのが、株式会社大勝軒TOKYOの社長、と言われています。社長はいったい誰なんでしょうか?
大勝軒TOKYOのHPには、代表取締役として「田内川真介」という名前があります。パワハラの首謀者は、この田内川真介(たうちがわしんすけ)氏なのでしょうか?
HPを見ますと、田内川真介氏は、大勝軒TOKYOの代表取締役兼お茶の水大勝軒の店主であるようですね。私も昔行きましたよ、お茶の水大勝軒さんに。とても美味しかったです。
まだ正確な情報が出ていないので確証はありませんが、現段階での報道では、「株式会社大勝軒TOKYOの社長から日常的にパワハラを受けていた」として、原告は裁判を起こしています。
この情報から素直に解釈すれば、問題のスタンガンによるパワハラも、この田内川真介氏が行っていたと考えることが出来ます。
情報が明らかになり次第、記事を更新します。
大勝軒TOKYO「飲食店ユニオンが田内川氏を名指し」(追記)
やはり今回のスタンガンパワハラの首謀者は、前段で記述させていただいたように、田内川真介代表であることが判明しました。
原告とともに大勝軒TOKYOを提訴している飲食店ユニオンがTwitter上で発表しています。
田内川真介氏の動画がYouTubeにありました。
大勝軒創始者、山岸一雄さんのふるさとである志賀高原で、山岸さんの味をたくさんの人達に味わってもらいたい、そんな田内川真介氏の想いが伝わってくる内容でした。
こんなに一生懸命山岸さんの背中を追いかけていた田内川真介氏はどこにいってしまったのでしょうか。
スタンガン攻撃とギャップがありすぎて衝撃です。
大勝軒TOKYO「月の残業時間は過労死ライン超えの160時間」
今回の裁判では、原告はパワハラの被害の他に、未払いの残業代の請求も行っています。
原告によって明らかになった大勝軒TOKYOの現場の残業時間は凄まじいものです。
原告は、1日あたり午前10時から午後11時まで週6日で働き、1カ月の残業時間は140〜160時間に及んだということです。
にも関わらず、原告の2019年、2020年の月給はそれぞれ19万5000円、20万5000円で、残業代は支払われていないようですね。正規に残業代が支払われていたら、毎月ボーナスみたいなものです。いや、それくらい過酷な現場だということです。
過労死ラインという言葉があります。
過労死ラインとは、病気や死亡、自殺に至るリスクが長時間労働に起因するものだと認定する基準のことをいい、「発症前1ヵ月間におおむね100時間」あるいは「発症前2~6ヵ月間にわたっておおむね80時間」を超える時間外労働がある場合は、業務と発症との関係性が強いとされています。
この過労死ラインの定義と比べても、いかに大勝軒TOKYOの残業時間がひどいことが分かります。毎月過労死ラインの2倍近く働いていることになります。
原告の主張に株式会社大勝軒TOKYOは真っ向から反発したようで、団体交渉が決裂、提訴という流れになってしまいました。
担当している事件の報道がありました。
人件費を削減するために正社員一人に店舗を任せて、責任や負担を押し付けるという、飲食店業界における、構造的な欠陥が引き起こした非常に卑劣な事件だと思います。
同じように飲食店業界で働く人にも、自分の状況を見直す良いきっかけになればと思います。 https://t.co/niVBw46sWa
— 深井 剛志 (@TSUYOSHIFUKAI) November 30, 2021
大勝軒のラーメンももりそばもとても美味しいです。中には行列店もあるでしょうし、このようなパワハラとは無縁の従業員、お店はきっとあるに違いありません。
しかし会社の社長自らがパワハラの首謀者となり、護身用のスタンガンで従業員を攻撃するという凄まじい実態は、大勝軒をこよなく愛するファンや、ラーメン好きの人達に対して、恐らく相当な衝撃を与えたのではないでしょうか。
大勝軒は山岸一雄さんが、それこそ自分の命を削りながらこの世に残した遺産なのです。ラーメンに罪はありません。
このパワハラに加担した社長はじめ、複数に及ぶであろう従業員は、自分達が山岸一雄さんのもとで働いていた修行時代を思い出してもらいたいものです。
山岸一雄さんは、従業員をスタンガンで攻撃しろと教えたのですか?
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